独逸支部.18 ビール祭り – 無外流居合兵道 頌寶塾

「逍遊録」

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独逸支部.18 ビール祭り

今回の独逸支部便りは、マインツの街並みとビール祭りの様子をお伝えします。

■「シラー広場と大聖堂」

皆さん、こんにちは。日本も暑い盛りと思いますがいかがお過ごしでしょうか。

初夏は天候が不安定で最低気温が10度を下回ることもあったマインツに、やっと本格的な夏がやってきました。今日はとても天気が良いので、散歩がてら私の住むマインツをご紹介しましょう。

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マインツ中央駅から徒歩で10分ほど行ったところに、シラー広場があり、このあたりからマインツの中心街がはじまります。名前の通りここには文豪シラーの銅像が建っています。シラーは1782年10月11日にマインツに立ち寄り大聖堂と市内を見た後、立ち去ったそうです。これに因み、シラー生誕百年祭の時に銅像が立てられました。この広場の裏手には噴水や美しい花壇などが設けられ、市民の憩いの場になっています。

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この広場はカーニバルの時にも大活躍します。ランタンをもって踊るひょうきん者や軍楽隊などカーニバルとゆかりのある銅像をご覧ください。

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広場から歩いて5分ほどのところにマインツ大聖堂があります。ドイツの3大聖堂の一つにして街の代名詞とも言うべき建物です。おや!?足場が組まれています。他の角度から見てみましょう。なんと大きなクレーン車が!

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尋ねてみたところ、100年に一度の大改修中だそうです。そういうわけで頭のてっぺんにいつもの塔がないのですね。納得しました。それにしてもこの様な大きなクレーン車は初めて見ます。

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私は子供の頃、トラックやダンプカーやトレーラーなどが大好きでした。「働く自動車」には思い入れがたっぷりあります。運転席とタイヤの大きさの比率がすごい。この大きさが写真で伝わるといいのですが。

さて、ひょんなところで看板を見つけました。「ビーアベアゼ」と書いてあります。マインツでビール祭りがあるのをすっかり忘れていました。急遽予定を変更し、ビール祭りへ!!会場のライン川まで徒歩で5分ほど、ヨーロッパを代表するビールが待っています!おっとその前に、ドイツ支部のビール博士ことフィリップさんに応援を頼みましょう。金曜日の昼過ぎに時間があるのは学生のフィリップさんぐらいなもの、とはいっても暇があるかな‥・。

■「ビール祭り飲み歩き」

フィリップさんと無事に連絡がつき、会場近くの市役所で待ち合わせをします。

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ライン川沿いにある市役所からもう一度、大聖堂をお届けします。クレーン車の大きさに改めて気づきます。会場を上から見渡してみると、あります、あります!沢山のスタンドが出ています。気持ちのいい風が吹き渡り、国旗やビール蔵の旗がはためいています。

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ライン川にそって長く続くマインツビール祭り、早速、下りてみましょう!まだ15時なので混雑しておらず快適です。

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左の写真はマインツを代表する地ビール屋さんです。ヨーロッパ各国のビールが並ぶ中で、地元のビールも楽しめるとなると、なんだか気分が良くなります。とはいってもせっかくのビール祭り、普段は飲めないようなビールを味わってみたいのが本音です。右の写真のお店では12種類もの樽ビールが楽しめるようです。日本でもおなじみのギネスビールもあります。

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このあたりには西ヨーロッパのビールが並んでいます。スコットランド産ビールを見つけました(写真左)。スコッチウイスキーで有名ですが、ビールがあるのは知りませんでした・・・。恐るべしスコットランド。こちらはスペインのビールです(写真右)。マインツにはいくつかのスペイン料理レストランがあるので、スペインのビールは人気があります。

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次はベルギーのコーナーのようです。この写真二つともベルギービールのスタンドです。ベルギービールには色々な種類があるそうですが、ここにあるのはマインツでは比較的よく見かける銘柄なので、あえて飲んでみようという気にはなれません。なんかこう、日ごろ味わえない変わったビールが飲みたいとフィリップさんと話をしていたところ・・・

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あれ?この修道士さんずいぶんな飲みっぷりですね。実はビールと修道院は切っても切れない関係なのだそうです。というのも古い時代には旅人を歓待する為に修道院でビールを作っていたのだとか。お!東ヨーロッパのビールが目に入ってきました。

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まずはドイツのお隣さん、ポーランドのビールです。ちょっとのぞいてみましたが、まだ支度が出来ていないようでした(写真左)。右の写真をご覧ください。チェコはプラハ産のビールだそうです。

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プラハと言えばモルダウ川が流れていたな、そういえば私の好きな作曲家のスメタナの交響曲「わが祖国」にあるモルダウという川は、プラハを通っていたなぁなんて思っていると、近くにもう一軒チェコビールのお店が。プラハ産のビールと何が違うのか聞いてみたところ、同じチェコでもプラハから少し外れた、田舎のビールなのだということです。そうです、こういったあまり知られていないビールを試したかったのです!皆さんにお伝えするためにも、私、頑張ります!

チェコの民族衣装を着た売り子さんが「写真を撮ってあげようか?」と気さくに声を掛けてきてくれたので、逆に「写真を撮らせてもらっても良いですか?」と聞くと「もちろんです」と快諾してくれました。なんでもこのビール祭りの為にわざわざ地元からやってきてアルバイトをするそうです。なんだかフィリップさん、鼻の下が伸びているような・・・。

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次に試したのがクロアチア産のビールです。初めて飲んでみたのですが、旨い!さわやかで何杯でもいけそうな気がします。結局何杯飲んだか覚えていませんが、何度かおかわりしました。このグラスをお店に返すとデポジットが戻ってきます。

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少し趣を変えてマインツではなかなか飲めないミュンヘン産のビールを試してみました。こちらでは白ビールが楽しめるようです。先ほどのビールと違って濁っているのがお分かりになると思います。飲んでみると、これまた旨い!フィリップさんは特に気に入ったみたいでおかわりをしていました。

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白ビールはチェコのお店でも飲んだので、早速味くらべです。こちらは更に色が濁っています。これまた旨い!ミュンヘン産の白ビールよりもどっしりとした味です。

十分に写真を撮ったし、ビールも飲んだしそろそろいいかな、なんて思っているとオーストリア産のビールと出くわしました。ベルギーやスペイン産のビールは飲んだ事があるのですが、オーストリアのビールは未だに飲んだ事がないので注文しました!結構味が濃くこれはこれで美味しいのですが、クロアチア産のビールのような爽やかさがありませんでした。

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さらに歩いていると・・・出口近くに中世のビールを再現している、雰囲気のあるお店を発見!醸造の過程で蜂蜜を入れたビールもあるようなので、飲んでみました。この陶器で作られているコップはとても洒落ています。ビールはまろやかで、苦い味が苦手な方は絶対に気に入ると思います。

今回の独逸便りはいかがでしたか?これからはワイン祭りもありますので、そちらの方もレポートしてみたいと思います。

text by 間心(頌寶塾ドイツ支部長)
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