独逸支部.10 中世市潜入記 – 無外流居合兵道 頌寶塾

「逍遊録」

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独逸支部.10 中世市潜入記

今回の『独逸支部便り』は「ドイツ中世市潜入記」をお送りします。

以前レポートした「クリスマス市」はクリスマス用の装飾品や伝統的なお菓子などが買える催し物でしたが、「中世市」は当時に流行った飲み物や装飾品、皮革製品等が買える催し物です。また、中世の面影を残した服装で楽しむ人もいるそうです。さしずめ日本の縁日に浴衣を着て出かける人がいるのと同じ様な感じでしょうか。

この「中世市」がマインツから電車で10分ほどのインゲルハイムという町でありましたので、早速レポートのため(!?)行ってきました。インゲルハイムにはドイツを代表する製薬会社があり、また赤ワインの産地として有名で、毎年9月下旬に「赤ワイン祭り」があります。

まずは朝焼けの教会をご覧ください。横の壁に赤と白の旗が垂れ下がっているのがわかるでしょうか・・・。この壁は旧城壁で、この旧城壁の向こうで「中世市」が催されているそうです、早速、行ってみましょう。

壁をくぐると「塔」が目に入ってきました。昔はここに歩哨が立ち、あたりを警戒したのでしょうか。

高台があったので、そこから全体を見渡してみました。沢山の出店があります。もうこれ以上はないという青空の下、皆さん「中世市」を楽しんでいます。ふと食欲をそそるなんともいえない良い匂いがしてきたので、あたりを見回すと、美味しそうな肉料理のお店を発見。

それを目指して歩いて行くと・・・あっ、ありました!なんとも豪快な肉料理が。「腹が減っては戦はできぬ」はドイツ支部のモットーです。早速いただきましょう。ただ、食べ物が手に入っても喉を潤す物がないのはなんとも悲しい限りです。でも大丈夫。肉屋さんの隣にはちゃんと飲み屋さんがあるのです。「さくらんぼのワイン」や「蜂蜜ワイン」色々な飲み物が並んでいますが、どっしりとした肉料理にはやっぱりビールが最高です。

お腹は満たされ喉の渇きも癒え、余裕が出てきてたのか色々なものが目に入ってきました。まずは装飾品をつくる職人さんです。服装もなんとなく中世の雰囲気が・・・。この職人さんを一心に見つめる毛皮を羽織った子どもが、なんとなくユーモラスでした。さらに「市」の奥に入って行くと、ばっちりめかしこんだ人た達がいました。気温が高かったにもかかわらず、皮のブーツや帽子など凝りに凝っています。彼らが手にしている「素焼きの瓶」はとても見栄えがします。これで飲むと普段飲んでいるビールやワインもなんとなく違った味がします。

その横では民族楽器を奏でるバンドが熱演していました。手にしていますのは、スコットランド民謡などでよく使われる大小様々なバグパイプです。

さらにぶらぶらと歩いていると、「弓矢」を扱うお店を見つけました。幾種類もの「鏃」や「矢羽」があります。そして壁には色々な弓が掛けられていました。

その奥には大きな「弩」が展示されていました。

なにやら楽しそうな声が聞こえてきたのでのぞいてみると、女の子が実際に弓で矢を放っています。このお店、射的もやっているんですね。彼女の格好がまた凝っています。中世のお姫様でしょうか。

なんと「投げナイフ」に挑戦する女性もいました。命中すると景品がもらえるそうです。

城壁内をぐるりと回り、そろそろ出口へと思っていたところにワイン蔵が出店していました。「中世市」の記念に何か良い物はないかなと探してみると・・・。しゃれた壺のような容器に入っている「蜂蜜ワイン」が目に入ったのでそれに決めました。このお酒は蜂蜜で醸造したアルコールで、とても口当たりが良く飲みやすいですよ。皆さんも機会があればぜひ蜂蜜ワインをお試しください。

さて、お土産も買い、またマインツへと戻りました。

次回はドイツ支部の塾生達の活躍をご報告したいと思っております。

text by 間心(頌寶塾ドイツ支部長)
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