独逸支部.5 ショット・グラス社
長い間ご無沙汰しておりました『独逸支部便り』でございます。
ちょっと遅くなりましたが引越しのご報告と、ショット・グラス社での居合体験稽古についてお伝えします。
3年間住んでいたマインツを離れ、南へ90キロほど下ったハイデルベルクという街に引越し、また3年が過ぎました。私が今住んでいるこの街を今後少しずつご紹介したいと思います。今回まずは、ハイデルベルクで一番有名なお城をご覧下さい。
この美しいハイデルベルク城(Das Heidelberger Schloss ダス・ハイデルベルガー・シュロス)の設立の歴史はいまだ謎に包まれています。ドイツにはいろいろな古城があり、中にはホテルになっていたりもするのです。
さて、引越しはしたものの、週2回マインツにて稽古を続けています。
皆さんは『ショット・グラス』というグラスメーカーをご存知でしょうか? 近代ガラス技術の創始者といわれるフリードリヒ・オットー・ショット氏(1851-1935)が創ったこの会社は今日ではマインツが誇る工業・産業の一つになっています。
先日、この会社から「社員の健康維持、体調管理の一環として、居合の稽古をしてくれないか」というお話をいただきました。
約10人単位の計4組が、それぞれ90分ずつ居合の稽古に参加しました。こちらでは素足で体を動かす習慣があまりないので、皆さん最初は「冷たい」「変な感じがする」と、戸惑いを見せていました。しかしながら、稽古が進むにつれてだんだんと慣れてきたようです。
私が今回の体験稽古で特に気をつけたのが、『姿勢』と『年齢に応じた体の使い方』の二点です。ある一部分だけに負荷をかけるような姿勢や体の使い方を避け、無理をせずにゆっくりと体を動かしてもらいました。稽古中は「居合は簡単そうに見えたけど、こんなに難しいことだと思わなかった」と大変そうでした。ですが、稽古の最後には大勢の人が「是非また体験したい」ということを言ってくれました。
1グループ90分という短い時間でも、居合の難しさや楽しさを感じてくれた事に、私は大変感謝しています。
次回はマインツの一般稽古を中心にお伝えします。