独逸支部.4 クリスマスと新年
今年最初の独逸支部便りは「クリスマス・レポート」と「ドイツでの新年」の2本立てです。
まずは「クリスマス・レポート」からお届けします。
一年の最後を飾る宗教的な一大イベントといえば、なんと言ってもクリスマス。日本では友達や恋人または家族と過ごしたりと色々あると思いますが、ここでは、静かに家族と過ごすと相場が決まっているようです。
12月25、26日は休日です。そんなこともあって、クリスマスの数日前は誰もが買い溜めをするので街の雰囲気はなんだか落ち着きがありません。24日の夕方には一転お店も閉まり街は静まり返って、人っ子一人いない有様です。
普段教会に行かないような人も、クリスマス・イヴは特別なようで、教会へと足を運びます。24日のメインは「プレゼント交換」。皆がよそ行きの格好で、親から子だけではなく、子から親へもプレゼントが渡されます。そのためか、大人も子供もみんな楽しんでいるようです。子供が大人になってプレゼントを交換しあうようで、私の目から見ると、ちょっと馴染みにくい感じです。その後、落ち着いた雰囲気で食事をし、ゆっくりとした時間が流れます。午後からは親戚が挨拶に来たりとなんだか、クリスマスは日本の正月とよく似ています。
11月の終わり頃から開かれるクリスマス市と共にクリスマスの準備が始まります。12月23日までの約1ヶ月の間は日本の縁日のように露店が並び、美味しいものや、クリスマスで使う樅の木や飾り付けのローソクなどが買えます。このローソクは蜂蜜で作ってあり、灯をともすと甘い蜜の香りがします。
これは「クリッペ」というイエス・キリストの誕生を再現したものです。毎年同じところに同じようにあります。それから、12月1日から24日までの期間限定の日捲りカレンダーであるアドベンツカレンダー。こうやって雰囲気が一日一日と盛り上がっていくのです。
さて、次に「ドイツでの新年」です。
クリスマスの後に待っているのが、ジルベスターこと大晦日です。この日は友達と飲めや歌えや、おまけに花火などを上げての大騒ぎです。学生たちはだいたい夕方頃からパーティーなどで飲み始め、0時ぐらいには皆酔っぱらって、日本での大晦日では考えられないような騒ぎを起こします。社会人は1月2日から通常に勤務をするのでそれほど大騒ぎはしないようです。正月を静かに迎える習慣のある人からはなんだか本当に落ち着かない新年の始まりです。私も独逸にきた頃は正月ぐらい静かにすればいいのになんて思ったものでした。でも今ではこれも酒を飲む良い口実だと喜んでいます!
見てくださいこの煙。皆が花火をするので、あたりは火薬の臭いがすごいのです。皆が口々に新年を祝っています。