独逸支部.1 マインツ編 – 無外流居合兵道 頌寶塾

「逍遊録」

無外流居合兵道 頌寳塾 塾生ブログ

独逸支部.1 マインツ編

はじめまして、私は只今ドイツ留学中の塾生、間心(PN)と申します。

日々の出来事や、こちらでのドイツ人との居合の稽古など、ふと心に留まったことを思いつくままに書いてみたいと思います。

聖シュテンファン教会タワービール
聖シュテンファン教会を背景にしたグーテンベルク像と地ビール屋名物『タワービール』

さて連載第1回目はまず、私が暮らしているマインツという街をご紹介します。

ここは、ドイツのほぼ中西部、ライン川とマイン川の合流地点に位置し、ラインラント・プファルツ州の州都です。州都といっても人口は約19万人で、日本の県庁所在地にあたる街と比べますと、小さな街です。気候は、四季を通して寒暖の差があまり大きくないのでとても過ごし易いです。ここに住んでいるドイツ人に言わせると、マインツはとても住み易い街だそうです。というのは、電車に乗ればすぐに国際都市であるフランクフルトへと出ることもできるし、なんといっても、空港に近いのが魅力だそうです。また、農村部の人々は違うのですが、街の人々は方言を使ってしゃべることが少ないので、つまり私のような外国人が習う標準語に非常に近い言葉で話してくれるので、生活するこちらにとっては有り難いのです。

お国自慢というわけではありませんが、活版印刷技術を発明したといわれるグーテンベルク生誕の地であり、ドイツで三本指に入るといわれる大聖堂、シャガールのステンドグラスを見ることができる聖シュテンファン教会もあり、こういった名所を見に多くの観光客が街を訪れます。そのため、ガイドさんがフランス語や英語でツアー客に街の見所などを説明している光景によく出くわします。

中心街それ自体は小さく、15分ほど市電に乗って郊外に出れば、見渡す限りのワイン畑です。

ワイン醸造所は家族単位で経営している所が多く、小規模ながらもさまざまな種類のワインを作っています。あちらこちらで色々なワインの試飲ができ、地酒を買えます。日本で売っているドイツワインは、甘い白ワイン一辺倒のようですが、現地はそんなことはありません、辛口や赤ワインなど色々楽しめます。

新酒の季節には街のいたるところに、ワイン蔵からの出店が並び、『フェーダーバイザー』というワインのドブロクのようなものや、濃縮還元していない搾りたての葡萄ジュースが飲めます。このように、ワインで有名な街でもあるので、年に一度、一番大きな公園で、街を挙げてのワイン祭りが催されます。これは住人だけでなく、他の都市からも大勢の人が来る観光スポットになっています。もちろん、マインツの中心地から外れた小さな村のような所でも、そこはそこで、地域限定といった観の強い『小さなワイン祭り』が年に何回か開かれ、決して大きなワイン祭りでは味わえないようなアットホームな雰囲気で色々なワインを楽しむことができます。そのためか、そこでワインを造っている人やそこの土地の人達の生活を垣間見たような、そんな気持ちになります。

なんだか、街の紹介のつもりが、マインツのワインレポートのようになってしまいました。私が「酒好きの飲んだくれ」だと思われないか不安なところですが、正直に申しますと、当たらずとも遠からずといったところでしょうか・・・・

稽古風景02eva稽古風景03
集合写真guenes

稽古の写真ですが、数人の人が写っているものは、マインツの警察関係の建物の中で薙刀を稽古している人たちとの居合の稽古の模様を撮影しました。まだ日本の武道をはじめたばかりの人もいるので、服装がばらばらになっています。

褐色の女性が一人で写っている写真はマインツの合気道道場での稽古の模様です。この人は名前をギュネシュといいクルド人の両親を持つドイツ生まれの哲学科の学生です。

マインツの合気道道場では他に、男性二人(フィリップとカイ)女性一人(マリーナ)が中心となって稽古しています。

text by 間心(頌寶塾ドイツ支部長)
トラックバックURL:https://juhojuku.jp/shoyuroku/1883/trackback/