独逸支部.25 ベルギー合同稽古会・後編
皆さん、大変ご無沙汰しておりますが如何お過ごしでしょうか?
前回の支部便りでアントヴェルペンの街並みやモーツェルの星型要塞をご紹介することをお知らせしましたが、PCのハードディスクが壊れたり、仕事の都合などで続編が大幅に遅れてしまいました。追々私の個人的なお話などもこちらでご紹介できればと思っておりますのでお許しください。
それでは早速、ベルギー稽古編の後半をお届けしたいと思います。
稽古の主催者の方に隣町のアントヴェルペンを案内してもらいました。ここは、私たち日本人にはネロ少年とパトラッシュとの悲しい物語『フランダースの犬』の舞台として有名なのではないでしょうか?私も子どもの頃にアニメや絵本を読んだ記憶があります。
アントヴェルペンまで路面電車で20分ほどでした。アントワープの駅構内は豪華絢爛で、あまりの大きさに息を呑みました。建物は多層になっておりとても複雑な印象を受けました。
駅の外へ出てみると横にはなんと動物園が。駅の近くの動物園という事で上野動物園を思い出してなんだか懐かしい気持ちになりました。
広場を過ぎると『フランダースの犬』の主人公、ネロ少年が愛犬パトラッシュと共に息を引取る大聖堂が待ち受けていました。あまりの大きさのため写真を撮るのも一苦労です。
大聖堂を右にさらに進んでいくと1200年から1225年にかけて築城されたステーン要塞が見えてきました。要塞からシェルデ川を臨みます。この川はマインツでもおなじみのライン川とも繋がっていて北海へ注いでいるそうです。ライン川ともゆかりがあるという話を聞くと親しみを感じます。
足早にアントヴェルペンを巡り、モーツェルへ戻り近くの星型要塞を案内してもらいました。星型要塞は五稜郭などでも知られているヨーロッパ発祥の築城技術だそうです。写真からはわかりにくいかもしれませんが、左上の星型のてっぺんから入っていきました。中は入り組んでおり、高い城壁がとても印象的でした。
しばらく進むと当時の大砲用格納庫が見えてきました。要塞の中心地に小さな資料館があり要塞の模型や当時の兵装を展示していました。
この要塞は、現在では結婚式やコンサートなど様々なイベントに利用されているそうです。多目的ホールの天井の高さが写真でわかっていただけるでしょうか?
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今回の合同稽古会では得るものがたくさんありました。例を一つ挙げるとすれば言語の問題です。前編で稽古の説明は日本語ですることをお伝えしたと思います。参加者は説明がわからないからこそ「多くのことを見て体で覚えようと努力した」という印象を受けました。フラマン語、英語、ドイツ語、フランス語等が話される中で、皆が「何かを吸収して帰ろう」という気概をもって稽古に参加してくれたからではないかと思っています。翻って私自身、参加者の皆さんの気概に負けぬようもっと稽古を続けなければと思いました。
次回の支部便り、テーマはまだ未定ですができるだけ早く皆さんにお会いできればと思っております。