独逸支部33. 友人たちとの別れ
以前の武録からまた少し時間が経ってしまいましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
ここ最近、友人たちとの別れが重なりました。
『独逸支部10.中世市潜入記』や『独逸支部27.ドイツでの稽古と仕事』でお世話になったCさんが癌で亡くなりました。発見からあっという間の出来事だったので何とも信じられない思いをしました。Cさんは柔道を熱心に学んでいました。形で木刀を使用することがあるので、少しでもうまく使えるようになるため、稽古に居合を取り入れている関係で私と知り合いました。
そして先日、『独逸支部24.ベルギー合同稽古会』でもお世話になったPさんの誕生日だったのでお祝いのメッセージを送ったところ、奥様から「メッセージをありがとう。癌の最終ステージでこれから家族で最後の誕生日を祝うところなの」というお返事をもらいました。そしてその翌日「昨日の誕生日が命日になりました」との連絡がきたのです。Pさんは道場を経営する傍ら、自分の団体を興した方でもありました。
二人は、私がドイツに留学してすぐに面識を得たので、20年にも亘る付き合いとなりました。出会った当時の写真を眺めていると色々な出来事が心に浮かびます。
居合を見て「え、それができるからって何なの?実際にそんなのやって役に立つの?」と言うので緊張関係が生じたことも、今となっては良い思い出です。そんな時には塾長から教わった様々な身体の使い方にどれほど救われた事か・・・
Cさんが尽力してくれたインゲルハイムの稽古会です。
Pさんの道場では居合以外の武術を表現せざるを得ないこともありました。
こちらは猛暑日の後に雷雨が来て、数日間涼しい日が続き、また猛暑日になるというサイクルが続いています。そのような中で美しい虹が出ました。
心からCさんとPさんの冥福を祈っています。
Photo & Text by 間心(頌寶塾ドイツ支部長)