居合・短杖講習会と審査(久喜)

『久喜は今日も雨だった♪』などという歌はあるはずも無いのですが、最近、久喜で講習会と言えば『雨』。
嫌な予感はしていましたが、朝は予想以上の土砂降りでした。集合場所に到着した塾生の面々はお互いに顔を見合わせ苦笑い。
(朝からこの雨の中ご苦労さん!)(ほんとうにお互い居合バカですね)などと、内心ではもうわくわくなのです。
午前中は、宗家のご指導で、全員で基本の形を通しました。
その後グループ分けして、弐段以上は剣術の稽古です。
普段、思い切りやっていい時は、手の皮がズルむけようがガッツンガッツン打ち合っている我々(頌寶塾生)。
この日も、刺繍の青い連中は汗をだらだら流してやっているのでした。
いや~面白い。一日コレでもいいです。

あれ?その時の写真が、無い?!
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いつもの写真担当者はビデオ撮影のほうが忙しかったようです。


昼食です。にこにことお結びなんか頬張っていますが、手はぷるぷるです。一時帰国中の頌寶塾ドイツ支部長は、な、なんと、手作り弁当だ!
天気も回復して、午後からは、2時間ほどの稽古の後、昇級・昇段(弐段まで)の審査がありました。

頌寶塾からは、昨年入塾して今伸び盛りの4名と、この冬に始めたばかりの1名が昇級審査に臨みました。

次は自分―緊張の時
いつの日か
今よりも上手になった時、思い出して欲しい瞬間。
いつもの稽古の時とは少し違う、先生方の厳しい眼。
「大丈夫かな~」と心配したり、「うまくなったな」と感心したり、自分の審査を思い出したり…。見守るほうも真剣です。

この日は全員合格でした。


午後の第2部は、無外流居合兵道の併伝武術のひとつ『内田流短杖術』の稽古と審査が行なわれました。
『内田流短杖術』は、安政の頃(約百三十年前)流祖内田良五郎が考案した武術で、以来、神道夢想流杖道と共に伝承されてきました。棒の長さは約三尺、太さは約八分。「打つ」「突く」「受け」「当身」「逆技」など、空手道・合気道・釵・ヌンチャクの技も含まれていて、無外流居合兵道の修道者必修の内容となっています。

日頃、長沼先生に言われている『体捌き』の大切さと難しさが身にしみます。


今回の短杖の講習会は希望者のみの参加でしたが、頌寶塾からの7名は、審査で全員昇級・昇段しました。
居合の片手間でできるような武術なんてありません。短杖は短杖で、これからも頑張っていかなければなりません。

朝から8時間。
自分の中の『武道袋』に
今日の稽古がずっしりと詰まっているか
それとも袋はぺしゃんこか…
それは、それぞれ自分次第です。

写真提供:ジュリー、青菊